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大学生の特権

いよいよ今日が最終日となりました。

10日というものはあっという間に過ぎ、江田島での生活に慣れてきた頃には去らなければなりません。「ああ、この時間がまだまだ続けばいいのに」と考えます。

今日は各々身支度をし、河本夫妻と派遣最後のお話をし、一緒に昼食を頂きました。フェリーのお見送りでは、最後まで手を振って下さったことを今でも忘れられません。「また江田島に来よう」そんな思いで私も手を振っていました。

私事となりますが、私が今回の派遣に参加した理由を書きたいと思います。

この日程はサークルとして参加させて頂きました。私たちのサークルはボランティアサークルとして活動しており、国内外問わず、様々なボランティア活動に興味関心を広げている最中です。先輩方が繋いでくれたEcoffとの関係性が、今回の村おこしボランティアの開催にもなりました。

ボランティアサークルとしてEcoffの村おこしボランティアに参加する理由、それは「島の魅力を伝える」というのがあります。それが地域活性化になると考えているからです。しかし、私は正直なところ地域活性化というものにあまり興味がありません。では、なぜ参加したのか。それは、新しい人と出会うことで、新しい自分や新しい価値観、新しい知識に出会えるのではないかと思ったからです。ですが、サークルとして参加する以上、「ボランティアとして自分は何が出来るのか」「役立っているのだろうか」と考える日々でした。

結果として、地域活性化というボランティアが出来たのかは正直わかりません。10日間という短い期間で、地域活性化は無理でしょう。それは誰もが分かっていることです。

それでも村おこしボランティアを行う理由。それは、「現地に足を運び、伝える」ということが地域活性化になるからではないでしょうか。地域活性化に興味がなくても良い、自然に興味がなくても良い、農業に興味がなくても良いのです。自分の中でどう感じて、どう考えたのか、それを何らかの形で伝える、それだけでボランティアになるのではないでしょうか。時間がある大学生だからこそ現地に足を運び、利益を絡まずに、有りのままを伝えることが出来るのが大学生の特権であり、大学生にできるボランティアだと考えます。

今の世は自粛真っ只中。感染対策を行っていたとしても、県を跨いで島に行くことは褒められることではありません。しかし、オンラインが普及し、人と顔を合わせたり、会話をする機会が少なくなった今、江田島に行ったことを誇りに思います。自分の住んでいる地域から飛び出し、小さな檻の中にいては社会や人を知ることは出来ません。

インターネットを使って簡単に調べ、簡単に物が手に入る便利な世の中になりました。だからこそ、島に行き、生活の在り方を見直す必要があると感じました。

地域の人が本当にして欲しいことは何なのか、生の声を聞くことで、社会の認識とは大きく異なることがあることを知りました。

無知は恐ろしいことです。無知が増えれば増えるほど、社会の認識にズレが生じ、誤った認識のまま時間が進むでしょう。そこに歯止めをかけるのが私たちの役割なのではないでしょうか。

コロナ禍という状況にも関わらず、開催出来たのは、派遣に携わった全ての方のお陰だと思います。河本夫妻を始めとし、江田島で関わった皆様、Ecoffの皆様、そして島派遣を繋いでくださった先輩方、そして何よりも10日間一緒に過ごしてくれたメンバーには感謝の気持ちでいっぱいです。この場をお借りして感謝申し上げます。

世界はとても広い。まだまだ知らない地域が沢山ある。

さあ、次はどこへ行こう。