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北の島、焼尻島とのお別れ

焼尻島で過ごす最終日。あっという間に10日間が過ぎてしまいました。

最後に焼尻島の自然を見ておきたいと思い、早朝に散策に出かけました。焼尻島にはオンコ(北海道の方言でイチイのこと)の原生林が残されています。厳しい風と積雪によって木々が根元から曲がっていたり、地面に這うように広がっていたり…早朝の光の中、そこは神秘的な空気が漂っていました。原生林を抜けると一気に視界が広がり、めん羊牧場の緑と海の青が目に飛び込んできます。その絶景は言葉になりません。ここに来てよかったと心から思いました。

散策から帰ってくると、すぐさまベンチ製作の最後の仕上げに取りかかりました。ギリギリまでかかりましたが、やっと完成!これが焼尻島の玄関に置かれる…!島の食堂の女将さんから「ありがとう」と言ってもらえて、自分たちも島のために少しでも役立てたんじゃないかなと胸が熱くなりました。

そして別れのとき…前回は私たちがお客さんをテープで見送りましたが、今回はついに私たちの番。テープが伸びて手元を離れ、風に舞っても、見えなくなるまで手を振り続けました。寂しかったけれど見送ってくださった方々の温かさが嬉しかった。

焼尻島は北の島です。島というと穏やかなイメージを抱く思うかもしれませんが、焼尻島はこれから冬を迎え、風雪が激しさを増し、海も荒れていきます。そんな厳しい自然の中、木々はその環境に耐えて形を変え、島の人々はその自然を受け入れ協力し合い、工夫しながら生活をしていました。こんな暮らし方があるんだと、気づかされました。

ただ、人口減少が進んでいる様子も所々伺えました。こんなに魅力的な島なのにあまりにも全国の人に知られていない…ならば私たちがもっと島のことを周りの人に伝えなければ。それが私たちの課題であり、島を離れてからのボランティアだと思いました。

焼尻島の皆さん、10日間本当にお世話になりました。最後に一言、日本の島は南だけじゃないよ!北の島焼尻島に是非訪れてみてください!