N.H.さん(2020春日程)

私が今回の活動に参加した理由は、もともと農業体験に興味があったのと、春から公務員として働く上で、島国である日本をもっと知りたいと思ったからでした。

実際10日間過ごしてみて、離島で暮らすメリットやこれからの課題、農業のやりがいや現状など、様々な知見を得ることができました。それらを自分がどう今後に活かせるのか、まだまとまりきっていませんが、じっくり考えていく必要があると思っています。

ところで、自らの目的とはちょっと違う部分で、人の温かみや人間らしい生活の重要性がとても印象に残りました。

お世話になった農家の方々は、お手伝いと称し仕事にお邪魔した私たちに、とても関心を持って接していただき、あるいは私たちが知りたいことについて丁寧に教えてくださいました。外から来た自分たちを受け入れてくれているのだ、という島のみなさんの雰囲気が、すごく嬉しかったです。

また作業の中で、農家の方々が支え合って暮らしている姿を目の当たりにしました。農業という大変な仕事だからこそ、日々のコミュニケーションにより助け合える関係を築くことが大事なのだと実感し、人と人との温もりを感じる日々でした。

同時に、働き方、暮らし方について気付かされる10日間でもありました。新鮮だったのが、作業の合間に必ずある10時、15時のおやつです。この時間が、働く活力を補給し、かつ人々の交流の場として機能することで、結果的に仕事の効率を向上していました。

またある農家さんの、仕事はその日の分が終わったら時間が残ってても帰り、お手伝いさんにはお金を満額支払う、これが仕事を続けていく上で大事なのだというお話が、すごく記憶に残っています。疲れたら休む、仕事にメリハリをつけるという当たり前のことを、忙しない都会の暮らしの中で私たちは忘れてしまったのかなと痛感しました。

加えて、自然豊かな屋久島で暮らし、美味しいご飯を食べ、太陽を浴びながら働くという人間らしい生活により、こんなにも心身が満たされるのだということを知ることができました。特に、裸足で大地を踏みしめじゃがいも掘りをした経験は、一生忘れないと思います。自然と一体化した生活が人間に与える影響を、身をもって理解することができました。

これらの経験から、今回の活動での最も大きな収穫は、社会人になる前に、自分が想像していたライフスタイルは良かったのか、立ち止まり考える機会を得たことだと思います。都会の暮らしを比較して、いかに今までの生活がドライで均質化されていた環境だったのか、たったの10日間ですが実感しましたし、バリバリ働くつもりでいた自分に、いい意味でブレーキがかかったと思います。

屋久島の方々ともっとお話してみたかったです。このままもう少し滞在したいなあと、本当に名残惜しくなりました。これから働き始めても、屋久島での生活を忘れずに生きていきたいし、何度も島に遊びに来ようと思います。

最後に、村おこしボランティアとして私が出来ることを考えてみようと思います。最近の人々の動きとして、趣味などで自然との触れ合いを求める傾向があるように思われます。私が活動で感じたことを、同じように考えている人は実は多いのではないでしょうか。実際、周囲に村おこしボランティアの話をすると、関心を持つ人は意外にいます。そうした人たちに、島での経験やECOFFの活動を話し、暮らしを考えることが、ひいては移住へと繋がっていくような気がします。そうでなくても、屋久島には一度行ってみてほしいので、島の魅力をどんどん伝えていきたいです!

活動に携わっていただいた全ての方々、本当にありがとうございました。