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山とビール

今日は、山登り。

強風が吹き荒れるなか、私たちは神津島の中心にそびえ立つ天上山を登った。

この山には、ゆるやかな白島登山口と険しい黒島登山口がある。

白島登山口6合目から出発し、山の木々や花々などの自然を全身で感じながら山頂を目指した。

道中、強風にみまわれ身体が吹き飛ばされそうになった。命の危険を感じ、自然がいかに過酷であるか身を以て体験した。

山頂からの眺めは絶景だった。

神津島の人々の生活を一望できる。

小さいけれど、人の営みを確かに感じられる。

帰りは黒島登山口から下った。

山を撫でる風の音、春の芽吹きの香り、青々とした光を放つ海と森、足裏を突き刺す砂利道。

全身の感覚を刺激する大自然は、私に生物としての人の在り方を思い出させた。

天上山は土砂崩れが多い山である。港側の斜面は崩壊している様がよく見られる。今では工事が進み、周囲の安全を確保できている。

自然と共存することの難しさを感じさせられた。

神津島唯一のクラフトビール店で晩ごはんを食べた。

名産品の明日葉を使ったビールは、明日葉の甘い香りが鼻の奥から突き抜け、滑らかなのどごしを実現させる一級品だ。

明日葉ピザや干物パスタなど、地域の食材を扱った料理も絶品でビールを飲む手がとまらない。

話を聞くと、地域の人にとても愛されていることがよくわかる。若者から年配の方まで島中の人々の憩いの場であり、旅人との交流の場にもなっている。

こういった地域の人々に愛されている店で食事をとることで、その地域の文化や風流がわかるかもしれない。

都会ではシステム化された豪華絢爛な料理を楽しめるが、人々や新しい発見との出会いを楽しめるのは島ならではの魅力である。

登山と食事を通して、普段忘れていた人間的な感覚を思い出すことができた一日だった。