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未来の自分へ

今日は奄美大島で過ごす最終日。

10日間共に過ごしてきた仲間たちがそれぞれの生活へと帰っていきました。関西国際空港へ帰る仲間たち、成田空港へ帰る仲間たち、羽田空港へ帰る仲間たち、鹿児島空港を経由する仲間たちがいました。それぞれ奄美大島を旅立つ時間は違うけれど、お世話になった地域の方や残ったメンバーが空港の展望台で一人一人を思いっきり送り出してくださいました。

私たちは10日間で有機農業を取り組ませていただきました。有機農業とは、化学的に合成された肥料や農薬を使わない農業です。

栽培をする際に人工的な手を加えないので、野菜に虫や病気の被害も受けることもあるかもしれません。もしかしたら、たくさんの農産物を出荷するためには、農薬を使って育てた方が収量は多いのかもしれません。

世話人の楠田さんは、農業を海外で学び、世界の多様な農業の在り方を学んで、実際の目で農業の姿を見てきたそうです。楠田さんは、「今の在り方に満足するのではなく、常に自分の理想とする形に向けて、そして野菜を食べてくださる消費者の方に美味しい野菜を届けるために、農業を一生かけて学び続けていきたい」とおっしゃっていました。

楠田さんだけではなく、他の農家さんも「時には台風や虫の被害もあるけれど、虫が少ない時期を選んで農作物を育てている」「台風などの自然現象を受け入れて栽培している」と笑顔で話していました。

「いつかはこの自然あふれる畑に家を建てて自然と共に歩みながら、自給自足しながら暮らしてみたいなあ」と夢を話してくださる農家さんもいらっしゃいました。

私たち人間は、昔から自然の中で生きています。しかし、どんどん人口も増えてきて、たくさんの人たちが野菜を食べるためには農薬を使うことは必要なのかもしれません。

だけれど、私たちは自然からたくさんの恩恵をもらい、私たちは昔から自然の中で生きていることを決して忘れたくないと思いました。

この10日間でどの農家さんでも有機農業で育てた野菜をご好意でいただき、食べさせてもらいました。どの野菜も今まで食べたことないくらいとびきり美味しいんです。

それは、農家さんたちが野菜に愛情と笑顔をたくさん与え、有機農業に誇りを持って取り組まれているからだとその姿を見ていて思いました。

こんなに美味しくて、心のこもった野菜はどこを探してもなかなか出会えないように思います。

なんとなく、私は日々暮らしている中で効率や短期的な成果を意識しがちです。そのため、自分の中にある「夢や理想」、「自然と共に生きている自覚」を忘れてしまうことがあります。

奄美大島に来て、自然と共に歩みながら、自分の夢に向かって全力で突き進むたくさんの方々の姿を見て、ただただかっこよくて。あこがれて。

私は、これから「自分の理想とする姿」を忘れず、自分で自信を持てるように。そして次奄美大島に帰ってきて楠田さんをはじめとするお世話になった多くの農家さんと再会するときには、自信を持ってかっこよく生きている自分を見てもらいたいと思います。

今回の奄美大島で過ごしたメンバーのうち、私を含めて3人があと10日ほどで社会人になります。社会人になったとき、また進学や進級など新たな生活や挑戦をするときには壁や悩みにぶつかることがあると思います。

そのようなときに自分自身の武器になるようなものは何でしょうか?

もちろん、資格や免許はとてもとても大事だと思います。しかし、今の私が自信を持って自分の武器だと思えるものは「帰る場所」があるということだと思います。

初めてECOFF に参加した時は、就職などこれからの自分に不安でたまりませんでした。その時の自分に「就職10日前の自分には『いってらっしゃい。いつでも帰っておいで。』と送り出してくれるたくさんの家族がいるんだよ。だから勇気を出して、社会人という新しい旅に歩み続けてね。」と言ってあげたいです。

たくさんの家族のような暖かい方と出会えて、そして心から大切にしたいと思える11人の仲間たちに出会えて幸せ溢れる10日間でした。ありがとうございました。

新しい旅にいってきます!また帰ってくるね!