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またいもーりょ、奄美大島

今日は奄美でお手伝いさせてもらえる最後の日です。僕はバニラファームを営んでおられる林さんという方のお手伝いをさせて頂きました。内容はバニラ畑にある雑草抜きでした。作業自体は単調でしたが、その分林さんから貴重なお話をたくさんお聞きすることが出来ました。林さんは元官僚で、3年前まではタンザニアで外交官をされていた方です。それもあってか、林さんのアイデアはいつもとても刺激的で面白く、かつ圧倒的な知識量と豊かな人脈に裏付けされた戦略性もあります。僕はたまらず林さんに、「どうすればそんなにアイデアが生まれて、かつ具体的に実行できるのですか?」と質問しました。すると林さんは「リスト化」と「プレイヤー」、「何が致命傷か考える」の3つを大切にしていると答えてくれました。リスト化とは、何かイベントをやりたいと考えついた時に何が必要なのかを連鎖的にリストにしていくことです。初めから全てを考えるのではなく、因果関係を考慮しながらより具体的に脳内イメージを広げていくのだそうです。次に、プレイヤーとは、イベントを開く当たって、それぞれの役割を誰が担当するのか考えることです。費用削減や調整のしやすさを考えるとなるべく自分で完結させた方がよいのですが、イベントなどの場合、他の組合と合同で作り上げることで地域活性化やイベント自体の繁盛にも繋がります。最後に、何が致命傷か考えるとは、出来上がったビジョンの中でこれが欠けたら全てが破綻するものを見つけることです。どんなエリートでも想定しえないミスもイベントや企画には付き物です。大切なのは枝葉末節に気を取られず、コアを守り抜くことだと林さんは仰っていました。僕には今までこの意識があまりなく、ボランティアなどで作り上げてきた計画が破綻することも珍しくありませんでした。しかし、この話を聞くことが出来たので、積極的に今後のボランティア計画の活かしていこうと思います。

奄美の島派遣の最後の日は、みんなで集まって余興をするのが定番なのだそうです。僕達は感謝の想いを込めて歌とダンスを披露しました。どの出し物に対してもこれ以上なく喜んでくれたのが印象的でした。都会で業務的な色の強い繋がりが基本の僕にとって、奄美の有機的なあたたかい人間関係を築いている農家の皆さんはとても輝いて見えました。そして、世話人の方のお話では、優しい人には優しい人が寄ってくるという話がありました。それが助け合うボランティアの核心なのではないか、と話を聞いていて思いました。

ここで貰った優しさを都会に帰っても伝えていきます。またいつか、奄美に帰りたいと思います。