午前は、ブナ林を散策しました。
多くの葉が枯れ落ち、一見寂しい雰囲気を放つ林。世話人のゆうとさんの話によると、実は地面の中に芽生えてない種が沢山埋まっているそう。その種たちはいつ芽生えるのでしょうか?春や夏?
答えは「その植物自身が心地いい時」です。春や夏とは限りません。芽を出すまでの準備期間も植物によって異なります。
それも全て、植物の「個性」だと教わりました。
どんな植物にも必ず個性を活かした役割があります。
例えば、ブナには水分量が多いという個性があります。昔は加工に使いづらく切り倒されていたが実は、枯れた際には地面に栄養を与え水を蓄える役割を果たしているそう。
同じ個性も視点を変えれば輝くことも教わりました。
人間も同じ。生き方は多様であって当たり前。
今いる環境の中で自分の個性=武器を活かすことで、どんな役割を果たせるかを突き詰めた先に、堂々と「私は私」でいられる秘決があるのかもしれませんね。
植物に直接触れ、川や風の音に耳を澄ませ、林を出た後の見晴らしのいい景色を一望‥。言葉に言い表せない感動に涙する仲間もいました。五感をフルに使うことで、それぞれのメンバーがそれぞれの形で、林の記憶をしっかりと心に刻みつけられたことでしょう。
午後は釣りを地域の方に教わりながら体験しました。途中魚が釣れないことが続いた時間もありましたが、日の入り間近のよく釣れる時間は大盛り上がりでした!
夕食係として釣った魚をさばく時、直接命を頂く瞬間をまざまざと見せつけられ、命の重みを感じて心が苦しくなりました。その時、ゲストハウスの住人の方から頂いた「素材を最大限活かせる調理法を考える」というアドバイスがとても参考になりました。食感や風味をなるべく損なわず調理することで、頂いた命への尊重・感謝の気持ちを少しでも示せたかな。
奥尻島に来て7日目。
一緒に過ごす10人の個性も、オンリーワンでナンバーワンだなあとひしひし感じさせられました。仲間にも地域の方にも恵まれた、こんな幸せな時間がずっと続けばいいな〜と思いますが、終わりは刻々と近づいてきます。この10人だからこそ作れる思い出を一生心に刻めるように、明日も一瞬一瞬を全力で楽しみます!