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母牛と子牛

今日から本格的に活動開始です。

まずは餌やり学びました。大きい餌のロールを解体して、10キロごとに仕分け、それをキャリーや車で運び、放牧されている牛に与えます。

重いものを運ぶときの身体の使い方から教えてもらい、多い時は上り坂で6箱運ぶので、まるで筋トレのような仕事でした。体力仕事ですし、くじゅう連山の方まで移動して1日がかりで餌やりをし、充実した1日でした。

途中、母牛と2日間だけ離れてしまった子牛の様子をみにいきました。子牛を母牛の元に戻してから、母牛が子牛の面倒を見なくなってしまったというのです。実際に、母牛が餌やりに子牛を連れてくるような仕草もなく、子牛はミルクをねだるのですが、母牛に蹴飛ばされてしまうこともありました。

牛に蹴飛ばされることもありましたが、なんとか子牛を乳のところへ持っていき、ミルクを吸わせることができました。しかし、その最中も母牛は乳を飲まれていることが気持ち悪いのか、嫌がるそぶりを見せていました。

人間には、”愛着形成期”というものがあり、養育者との関係が乳幼児の心の発達に作用します。また、母親の場合も分娩前後に子供への愛着形成が促進されます。

これは、この牛の親子のパターンにも当てはまるように思いました。母牛は子供への愛着を形成する期間を失い、乳を吸われる仕草も、不快感としか思えないのでしょうか。牛にそのような形成期間があるか分かりませんが、人間の場合と違って、母牛に頼らず人工的に育てようと思えば育てられます。しかし、まずは母牛に乳を吸わせ、子牛の存在を思い出してもらおうとする姿が印象的でした。

子牛が母牛の乳をねだる仕草が見られなくなってしまったら、この親子の関係性の回復はもう諦めるしかないそうです。今日、乳を吸わせたことをきっかけに、二頭が普通の親子のようにお互いの愛着を形成できればいいなと思いました。