今日は餌やりを終えた後、熊本にジャージー牛を二頭、引き取りに行きました。道中で山地さんと話したこと、考えたことを記します。
皆さんは、ジャージー牛と聞いて何を思い浮かべますか?
ほとんどの人が、まず『ジャージー牛乳』を思い浮かべると思います。その名称で私たちの生活に浸透しているように、ジャージーという種類の牛は主に乳用牛で飼育されます。
乳用牛は、牛乳を搾ることができる牛です。乳が出る、即ち出産を経た母牛が乳用牛の役割を果たします。では、生まれた子牛が雄だった場合、その後どのように扱われるのか。それは、ほとんどが殺処分だそうです。
もちろん、肉用に肥育することも可能ですが、ジャージーは黒毛和牛などに比べて、身体が大きくならず、同じ量の餌をあげてもとれる肉の量が少ないのです。また、肉質も脂身の少ないものとなります。このような点から、ジャージーを肉牛として飼育することはほとんどされていない、経済的に考えてできないことだそうです。
山地さんの会社では、ジャージーの雄を引き取り、育てています。最後は肉牛として販売されます。殺処分される命を、肉牛として育てる。
殺処分、というのはもちろんネガティブな方法で、しなくて良いのならしたくない。それは誰もが思うことですし、牛のそばで過ごす農家さんはもちろんその想いは強いです。ですが、避けては通れない手段となっているというのが現状です。
いけないことだ、と無闇に反対するのではなく、何か現状を変える手段を考える、というのが何よりも重要で、消費者にも求められていることだと思いました。
まだ私も今日はじめてこの現状を知り、考えがまとまりません。ですが、1人でも多くの人に知ってもらい、何か心を動かすことができれば、と思います。