今日は1日オフの日でした。午前中は江田島教育委員会と江田島市民の間で行われた、中学統合についての懇話会に参加させていただきました。
市長や教育委員会の人が実際に参加しています。
江田島では少子化が進んでいて、市内に4つある中学校の1つを統合し、3つにするという議題でした。
子供が減少している中学校では2023年以降、いずれかの学年で5名を下回るようになります。
江田島市教育委員会、江田島市側の主張は、主体的対話的で深い学びを子供に提供するために多人数での学びが必要というものです。
公教育で求められる中学教育の実現が、極端な少人数学校では困難になります。さらには、人数が増えれば他人と意見交換をする機会が増え、切磋琢磨し合えると考えているのです。
一方住民側は、子供によって成長速度は違い、社会性を身につける速度にも違いがあるため、少人数で1人1人を見てくれるほうがよいのではないかというものでした。
また、その地域に中学校がなくなれば、違う地区に移動する人が増え、移住してくる人が減り、地域が廃れていきます。
また、地域住民と会話や挨拶を子供がする機会が減り、地域交流が滞ってしまいます。
年に数回催される地域イベントだけでは、子供達との地域交流は難しいのです。
また、これまであった懇話会では、統合ありきで話が進んでしまっているのも、市民の不満の1つになっています。
統合するという話が市民に広がり、他地域に移住を決めた人まで出てきています。
住民の意見では、ICT教育の整備をし、オンラインで他校とつなげることで多人数での意見交換も可能になるのではという意見もあがりました。
それに対しては、ICTはパソコンの電源を切るという動作ですぐに人との繋がりが切れてしまい、対面での人の熱量や思いが伝わらないという意見でした。
統合は10年前から進められていて、話し合いが拮抗しています。市民の人の同意が得られなかったり、意見が通らなかったりすることがあったりした、これまでの不信感が募っているのです。
教育委員会側も本音で話し合いができないのか、あやふやな部分も多く見受けられました。
現在、多人数学校か少人数の学校かは各家庭が選べるようになっています。
少人数の学校に通っている子供や親御さんは現状に満足しているのに統合することは本当に必要なのでしょうか。
お互いがお互いに寄り添う形で良い話し合いの結果が得られれば良いなと思います。
今回の話し合いで、江田島市民の方は本当に江田島を愛していて、良くしていこうという思いが伝わりました。
何にせよ、市民の意見を直接、教育委員会や市長に話せる機会があるのは良いことだと感じました。
同時に、地域課題解決の難しさを知りました。今回江田島に関して自分が感じたことや思ったことは市長に手紙を書こうと思います。