私は今、複雑な心境だ。
この島の成り立ちから現在に至るまでを知り、
各々の時代を生きた当時の人間の営みに思いを馳せながら、この島の生涯を考える。
現在の人口は160人
高校はなく、小中学生合わせて4人
高齢化と若者の流出
私は、自分の生き方を堅めるため、こと日本における人生のレールから最も遠く離れた所に位置するのが離島だと思った。
だから、この島に来た。
村おこしボランティアとして参加している以上、島の復興を願い、活動に邁進したい気持ちがある一方、
明らかにこの島は終わりに向かっていると感じてしまった。
島の行く末が、ある意味自分の人生の末端を彷彿させ、看取るような気持ちになった。
現在の島の状況として感じたのは、「何もない」ということはない。
人口減少は当然のように島を合理化たらしめていく。
人手不足で加工できず、資源を取ることしかできない。
だが、その環境は、人間が営んでいく上で最も少ない要素だけを残し、生活を成り立たせていく。
だからこそ、廃れ行くこの島は、情報過多によって自身の生き方に自信な持てない私のような人間にとって、手本になる。
明日から本格的に作業が始まる。
この島ならではの日常を
肌身を持って経験し、更に島の生活に根ざした理解を深めていきたい。