今月は、高知県四万十町にお住まいの西本五十六さんをご紹介いたしました。
2月の田舎モン! 楽しんでいただけていますか?
1月の田舎モン! では大学を卒業したばかりの女性をご紹介しましたが、
今回は団塊の世代の方が主人公となっているので、違う趣向のお話を聞けたと思います。
さて今週は西本さんから読者の皆さまへのメッセージをお届けします。
移住を考えている方々へ
ここ数年、高知県幡多地域や四万十川流域に
都市からの移住人口が増大しています。
そこには様々な課題や
問題もある事は否めません。
現地での一番の課題は「住居」の事です。
私の事例ですが移住を決意すると同時に
私は「小さな山小屋風の週末別荘」みたいな家を建てたいと強く思っていましたので、
特段に問題はありませんでしたが、それでも自宅建築の期間中は仮住まいが必要でしたので
集落の空き家を実は転々としました。
3ケ月の間に3回転居、これは貸し手の方々の夫々の思いや理由があるからです。
基本的に空き家といわれる家はたくさんあります。
が、売買や長期にわたり貸す事は消極的です。
盆や正月には使いたい等と郷土想いが強いのです。
一方、借り手としては永住の想いがあったとしても私の様に
いきなり家を建てるという処まではなかなか決断出来ないでしょう。
最低1年から2年は仮住まいという形態をとり、
永住に向けての「お試し期間」が必要だと思います。
これに対して市町村などの行政においても空き家情報の収集や
ホームページなどへの情報公開に取り組んでおりその充実が期待されますが、
その生の情報を把握しているのは、やはりその地域であり集落の住民です。
まずは一歩の行動を
「住居」という切り口ではありますが、
なんといっても地域の方々との
コミュニティーをいかに緊密に持てるか
という事に尽きるでしょう。
また、IUJターンの先輩たちとの接点を
たくさん持つ事も重要です。
そしてその地域や集落がいかに受け入れやすい処であるかどうかのバロメータになるのが、
農林漁家民宿など外からの人を受け入れる事になれているとか、
経験があるのがが大きく左右することも事実です。
難しく考える事はないのです。
まずは一歩の行動から始まります。
四国・高知は遍路に始まる旅人などに寛容です。
まずは飲む事(飲ミニケーション)から始めましょう。
高知の「飲む」は飲めるとか飲めないという事ではなく、
飲む雰囲気や場を通じて、互いに知り合う事を目指しているのです。
下戸でもOK。
都会とは違う「誰もが必要」な社会
最後に一言。
田舎に住んでみて感じた事。
集落や地域の方々の中で
自分自身の存在感や役割、
立ち位置は自然な形で
どんな人でも必ずあります。
例えばパソコンやネットに強いのでこれを自分の得意として
集落の人たちに役に立って貰おうとか。
どんな小さな事でも存在感をしっかりと認識して貰えるハズです。
都市ではなんでもない能力だとしても田舎は違います。
小さな社会生活なので、誰一人として必要な人ばかりなのです。
ちなみに私の住む集落では「広報担当」と自称しています。
集落のホームページをアップしたりして、少しは役にたっていると自負しています。
また、集落内向けと集落出身者向けに「かわらばん」と称する
ミニコミ誌も月1回程度発行しています。
それと移住7年目にして、初めての出来事が一つ。
集落の方から結婚式の招待状を頂きました。
縁もゆかりも無い地に移り住む者にとって本当に嬉しい事です。
(寄稿:西本五十六)
2月の田舎モン!は、いかがだったでしょう?
とても参考になるお話ばかりだったと思います! ろくさん、これからも四万十ライフを楽しみ、
本文中で紹介されていた「四万十楽舎」について知りたい方は、以下からどうぞ。
http://www.gakusya.info
ろくさんのブログはコチラです!
http://shimanto.blog.shinobi.jp/