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澎湖(ポンフー)のお花畑を見て、国内の風景による地域活性化を考えてみた

皆さんこんにちは、ECOFF代表の宮坂です。昨年ぼくもついに離島に引っ越しました。といっても人口5万人もいる大きな島なんですけどね。ただ特別なのは、それが日本の離島ではなくて台湾の離島「澎湖(ポンフー)」だということです。

ちなみに人口5万人というと佐渡島と同じくらいの人口ですが、大きさは宮古島と同じくらいです。なので『島感』は結構ありますね。調査の時によくあった『離島あるある』も再現されて十分『島ライフ』を満喫できる場所です。

さて、そんな澎湖は冬はめっちゃ風が強いです。「風島」と呼ばれるくらいに風が吹きすさびます。そんな澎湖で最近話題になっているのが…



お花畑



お花畑? この風島で? 花びらとか飛ばされちゃわない?

しかし、確かに政府のLINEアカウントがステキな写真を送りつけてくれています。LINEをさらにチェックしてみると、澎湖で人気の旅行会社のLINEまでお花畑オープンの華々しいお知らせを送ってくださっているではありませんか。

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というわけで、今回は一足先に春が来た澎湖の様子をご紹介し、ECOFFらしくその他に地域活性化の一環として風景を活用している自治体をご紹介したいと思います。

いざお花畑へ

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さて、今日は久しぶりに青空が見えているのでお花畑に行くにはぴったりの陽気です。

ちなみに車で10分もかかりました。離島に引っ越す前は平気で30分とか1時間かけて都心に通っていたのに、いざ自分が島の人になると車で10分以上かかるところは『もはや遠い』です。

でも本当にこんな田舎にお花畑なんてあるのかなあ。澎湖の人は風が強すぎて頭がお花畑になっちゃったんじゃなかろうか。

さてさて、どんな素晴らしい景色があるというのでしょうか。






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まじか



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キレイじゃーん!

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見て見て! いや、見てください、このお花の広がりを。めっちゃ気持ちいいです。髪型がすごいことになっているのは、風が強いせいです。寝グセではありません。

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青空と赤いペチュニアのコントラストが素晴らしいですね〜。ペチュニアは花の名前です。念のため。

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いや〜、気持ちいいなあ。愛犬のリードを離してあげたいところだけど、放し飼いにしたら確実にお花畑をめちゃくちゃにされますね。犬を連れて来る方は必ずリードに繋げましょう。

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殺伐とした冬にこんなお花畑があるとほっこりします。

どこにあるの?

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ところでこのステキな景色は澎湖の一体どこにあるのでしょうか。

それはズバリ「澎湖休憩園區」です。空港から馬公のダウンタウンに向かう途中、右側にビジターセンターがあるのですが、そのビジターセンターの裏側にあります。地図でいうとこのあたりです。

前回、ここに来た時は何にもなくて「観光客が来るような場所じゃないなあ」と思っていたのですが、まさかこんなイケてる風景を作るとは県政府なかなかやりますね。澎湖名物のサボテンもさりげなく植えてあって造園師のセンスが光っています。

電動三輪車でラクラク遊覧

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さらに、1月28日から2月15日までの期間限定ですが、園内を一周する電動三輪車もあるようです。

さすが低炭素アイランドを目指している澎湖。しっかり『電動』の三輪車をチョイスしています。ちなみに乗車料は免費です。なお「免費」とは中国語で「無料」の意味で、ECOFF代表の大好物です。

政府のウェブサイトによると「無料試乗体験」と書かれていましたので、今後は澎湖のさまざまな場所でこの電動三輪車を提供していくのでしょう。個人的にはこのミドリミドリしたデザインをもっとクールにしていただきたいと思っています。

風景で地域活性化をしている地域

さて、最後に同じくお花畑が有名な自治体をご紹介したいと思います。とはいえ、ECOFFは離島専門。今まで行った離島にはお花畑を大々的にPRしている場所はありませんでした。離島は土地があまりない上に、外部からの出入りが多いわけではないので、お花畑はあまり有力な企画にはならないのでしょう。

そこで恩師であるGoogle先生に問い合わせて見たところ、ダイレクトにお花畑で地域活性化をしている地域はあまりないという回答でした。

確かに、地域活性化でお花畑はあまりにも弱すぎます。花なんてどこにでもあるし、むしろお花畑を見たいなら普通の観光地に行きますよね。

なので今回はお花畑にこだわらずに『風景』で一躍有名になった青森県の例をご紹介することにします。

青森県 田舎館村の田んぼアート

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「田んぼアート」とはその名の通り、田んぼに稲でアートを描いたもので、とても大きなアート作品です。様々な稲の品種を使うことで色分けをしているそうです。中には古代米の品種も使われているということなので、古代米を次世代に受け継いていく機能もあると言えますね。

今でこそ国内の各地で見ることができますが、田舎館村はその先駆けで2016年開催時には24年めとなっています。ぼくは実際には見たことはないのですが、写真を見る限りでは稲だけで描かれているとは思えないクオリティーです。

ちなみにこの田んぼアートを見に来る観覧客の数はここ10年でなんと3倍にも増えており、2015年の時点では34万人もの方が観覧されたそうです。なお、澎湖のお花畑は無料ですが、田んぼアートは展望台からの観覧料が大人1名あたり300円となっています。300円と言えど、観覧客数が34万人なので大変な金額になりますね。

ここにしかない! そんなものがあれば行きたくなりますよね

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ECOFFでは地域活性化の第一歩は、まずその地域に行くことだと考えています。その点では、ここに行かなければ見ることができないものを作った青森県田舎館村の事例は、その地域に関心を持ってもらうための素晴らしいキッカケになっていると考えられます。

ところで最近「何もないのがいいんだよ」的なことを打ち出している自治体が散見される気がします。確かに何もないのが田舎の魅力なのですが、それ、二番煎じですからね。他にもそう言っている地域、たくさんありますから。

例えば、離島だとついつい「青い海! 白い砂浜!」と言いたくなりますが、それ、どこにでもありますから。なんなら、海外に行った方が贅沢できますからね。

そうではなくて、本当にそこにしかないものを一所懸命考えて、考えまくって考え尽くすくらいやって気づいた『ここにしかないもの』を売り出していくべきです。

その点、そこにしかないものの手っ取り早い代表格といえば、そこに暮らす人々だと思います。とはいえ、これを外からやってくる方に味わってもらうにはそれなりに長い期間滞在してもらわなければなりません。

おそらく、民泊はそこにマッチしたアイデアだと思われますが、それでも参加者がそこをあえて選ぶ理由がなければ難しい時代に入ってくると思います。何しろ、今後は東京オリンピックに向けて民泊の規制緩和の動きが出ていますから、今まで独占してきた民泊業者も試行錯誤が不可欠になるというわけです。

春休みは、離島で暮らしてみませんか?

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さて、それでは地域活性化に興味があるけど、地域に暮らしていないという方はどうすればいいのでしょうか? 世の中にはさまざまな地域活性化関係のイベントがありますので、まずは参加しやすくて興味のあるものに参加すると良いと思いますよ。

ECOFFでは、10日間離島で暮らすツアー型のボランティア活動を開催しています。10日間となると結構期間が長いのですが、地域活性化に関わりたいのにどうすればいいのか分からない…なんて悶々としている方にはピッタリです。

だって、少しだけイベントに参加して不完全燃焼するよりは、10日間じっくりと離島で過ごした方がいろんなことに気づけますからね。自信もつきますよ。気になった方はぜひ、「村おこしボランティア」のページにアクセスしてください。

以上、台湾の離島からお届けいたしました。次はあなたが離島に行く番です!