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根底に眠るもの

AM5:00アラームの音で起床し、私たち日の出を見るべく、ima cocoをたった。偶然のご縁もあり、私たちは以前ECOFFとして活動していた先輩方と共に日の出を待った。日の出時刻、私たちを照らす光は雲に覆われており、想像していた景色を眺めることはできなかった。しかしそこに広がる景色はその時、その場所でしかみることのできない壮大なものだった。

本来なら出会うことのないメンバー、雲があったからこそ見えた景色。私の目には雲間からさす一筋の光が水面を照らす様がとても綺麗に映った。どれも一期一会の出会いであり、もう二度と感じることのできない感動がそこにあった。

 朝食を終え、私たちは散歩にでた。特にいくあてもなく感性任せの時間だった。まだ一度も通ったことのない知らない道を、自分の思いゆくままに進んだ。新しいこと、知らない事に挑戦するのはとても勇気のいることで、1人でやり遂げるのは難しい。しかし7人の仲間がいることで私はその不安を払拭することができた。知らない道へ進んでいくことの楽しさに気づいた時間だった。

 散歩の道中には廃墟になったホテルがあった。ホテルには当時の面影がまだ残っているにも関わらず、廃業と化してしまっていた。「人の思い」が足りていなかったのだ。足を運んで島の表面上だけをみて帰る観光では奥尻島の良さは伝わらない。そこでしか出会えない人に触れ、自分の目で、耳で感じること。そうすることで島民が大切にしているものが見えてくる。

 一つの像、一つのトンネル、建物全てに歴史があり、その背景には作った人の強い思いが込められている。

 誰かの幸せを願いながら日々を生きること、それが島民の熱い信念であり、その信念こそが奥尻島を輝かせている。私たちはその輝きに気づき、そして多くの人へ伝えなければいけない。それこそが私たちがこの地へ来た一つの理由であり、そうすることで自分自身の成長を促していきたいと感じた。