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無くすこと、続けること

焼尻島コース2日目。

今日は、朝から散歩をして、7時半にめん羊牧場の給餌、海苔の作業の見学、オンコの原生林の散策、危険予知トレーニングを行い、また3時に牧場に行き給餌とミルクやりを行いました。

朝5時過ぎに起きて、他の参加者と共に1時間ほど島を散歩しました。ちょうど朝日が昇った頃に散歩をしたため、海にかこまれた島の朝の冷たい空気と、日が昇ってあたたまっていく気持ちの良い空気感のようなものを、島に来て初めての朝で感じられたことで、自分が島に来た実感が湧きました。徒歩で回ることで、1日目に車で島を案内してもらった時とはまたちがう、徒歩ならではの小さな季節の発見や感じ方のもあり、いいスタートになりました。

その後、世話人の方の仕事の一つである、海苔の作業を見学させてもらいました。焼尻の海は底が見えるほど澄んでいました。焼尻島は、オンコの原生林があることで、結果的に海藻もウニなどの魚介類も質が良いものが多く採れるという話を聞きました。目先の木材の利用などの利益に惑わされず、原生林という自然の恵みを今まで繋いできたことがいまの焼尻島の自然を作り、それが結果的に島の人の生活を支えていると思うと、これから先の未来の焼尻島がどうなるかもいまの島の人の動き次第なのだと思わされました。また、その後にオンコの原生林を案内してもらいました。いまの時期は葉がない状態だけど、雪と少し白っぽいオンコの木々が冬ならではの独特な雰囲気を作り出していました。夏はジブリの森のようになるという話を聞いて、また夏にも来てみたいと思いました。

今日は様々な人から話を聞くことが出来ました。岩海苔などの海藻の仕事をしても稼ぎにはならないので他にやる人がいないという話、めん羊牧場の存続が危ぶまれている話など焼尻がいままさに直面してしている話を聞きました。それらの文化を無くしてしまうことは簡単でも、それを復活させることはとても難しいということ、無くすことによる間接的な影響まで考えた上で決めなければならないことだと考えさせられました。また、このような問題に対して、島は他の大きな町や市に比べてひとりひとりの与える影響が大きいことも感じました。それが今日感じた島の良さでもあり、難しさでもあると思います。