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雨の日の牧場にて

ボランティア2日目。本日から活動が本格始動しましたが、あいにくの天気は雨。しとしとと降り続ける中での作業となりました。

初作業に向け、軽トラで揚々と山道を上っていくと、トラックの音を聞きつけ、軽快に走り出てお迎えしてくれた牛さんたち。白い霧の中に、牛たちの茶色と黒がキラキラと見えます。さらにその先を進むと、思いがけず路上で”脱走牛さん”に遭遇。山地さん(世話人)曰く、脱走は日常茶飯事とのこと。作業が始まる前の光景だけでも、牛さんたちが放牧という環境下でのびのび暮らしていることがわかります。

本日の主な活動は牛たちへの餌やりです。ほぼ丸一日かけて牧場を巡りました。注いだそばから食べられ消えていく様に、牛さんたちが元気で嬉しいやら、おかわりを注ぐ手が間に合わなくて焦るやら、心身ともに忙しい一日を過ごすことができました。

餌やりの中で興味深かったのは、牛さん達も私たち人間と同じように、汚れた餌や他の子が食べごはんは食べたがらないという点です。人間的には当たり前なのですが、まさか牛さんもそうだったのか…と生理的なレベルの共通点を発見し、驚きつつもクスッと笑える共通点だなと思いました。

牛さんの餌は主に二種類あり、草の他に”おから”も食べるそうです。おからの代わりに”米ぬか”を食べる場合もあります。さて、お気づきでしょうか?おからは豆腐の絞った後に残ったもの、米ぬかはお米を精米すると出る粉。宝牧舎で暮らす牛たちの中には、商業的な価値がないために手放されたところを山地さんに引き取られた子もいます。宝牧舎の理念は「社会から要らないと言われたものをどう生かすか/活かすか」。このお話を聞いた時、山地さんの牛たちひいては命に対する姿勢の根幹にある心持ちに触れることができたように感じました。

あと3日間、私も命の価値の問題にゆっくり向き合っていこうと思います。