今月はいつもと趣向を変え、東京の人の田舎体験を紹介中。
ECOFFスタッフで海外留学NPO「ア フォーリーフ」代表のコウダイさんによる
青森県の田植え体験記でございます。
なお、文章は海外留学NPOからの視点で書かれていますが、
一部割愛した部分をのぞき、コウダイさんの原文のままで掲載して参ります。
今回は連載最後ということで、特別編をお送りします。
[symple_heading type=”h2″ title=”青森 津軽の田植え体験【番外編】” margin_top=”20px;” margin_bottom=”20px” text_align=”left”]
こんにちは、コウダイです。
農業にしても、一般のサラリーマンにしても、自営業で経営をしても、
どんな仕事でも、楽ちんな仕事ってないですよね。
農業だったら、天候やタイミングに左右されるし、
サラリーマンも業績や会社の経営に左右されたり。
農業をやってみると、決して重労働なだけでなく、資金繰りがどのようになっているのか?
どんな生活に自分に幸福感を感じるのか?改めて、考える事ができます。
でも、やっぱり子供を育てる環境には自然が多いといいけれど、
学歴社会を生き抜くためには良い学校の近く、、
なんていう葛藤も生まれてきてしまい、やっぱり難しいものです。
農業体験や留学などで、一度自分の置かれている環境から外に出てみると、
それをじっくり考える事ができるかもしれません。
さて、前回に引き続き、最終会の後編となります。
突然ですが、地球って大きいですよね!世界って広いですよね!
本州の先端、青森県に農業ボランティアに行く事となって、
はじめて日本海というものをじっくりと見る機会がありました。
今まで、遠めから見た事はあったけれども、太平洋側で生まれ、
生活してきていた私にとって、日本海の海岸を歩くという事は恐らく初めての体験です。
と、いうわけで先週お送りした、津軽ファームステイ体験記の番外編、ドリフト編です。
海の向こうははるか彼方のアメリカ!!という太平洋とは異なり、
海の向こうは中国・ロシアというわけですよね。
しかも、見えるのではないかという距離にある、大きな大陸です。
太平洋側は、いくら目を凝らしたって、海の向こうにアメリカ大陸があるなんて、
想像すらつきませんが、日本海から見る向こうはなんとなく、
お隣に広がる別の文化の世界を感じられるような気がしました。
実は、農業ボランティアの最終日に1日だけ自由時間の日をもらった私達は、
津軽田植体験記 -後編-で訪れた、岩木山の他にグーグルマップに浮かび上がり
私がどうしても行きたい場所リクエストを入れていた、
出来島海岸の埋没林という場所を観光にいきました。
氷河期の後期に水没して、今の現代まで残る樹木の化石。
という響きは、私の心を妙にくすぐり、地元の人であるトモ君ですら行った事のない場所に、
せっかくだから行ってみよう!という事になったのです。
ほとんどのサイトの紹介で、特別見るものではないよ、というような評価なのですが、
学術的には貴重なもののようで、2万8000年前の針葉樹林が、
最終氷河期の後期(1万〜8万年前)に突然の環境変化で水没。
真空パックのような状態になったまま埋没したという貴重な樹木の化石
と説明がされています。
そもそも、日本海に入った事がない私は、海岸線を歩ければ嬉しいな、
という気持ちが強く、万が一生みの向こうからの漂流物があったら、
面白いなぁ、と思った不思議な好奇心からだったのですが、
その予想は見事的中!という事で、おまけ編としてまとめてみたのが、
このドリフト編、つまり漂流編です。
埋没林も、不思議な地形が並び、日本とは思えないような景色が一時続きましたが、
何よりも興味部下かったのが、漂流物探索です。
何せ半分以上が、海外からのゴミ。ゴミ。ゴミ。。。。
海のゴミ処理は基本は領海内の国という事になっているようですね。
想像以上に、ゴミが多く、結構ショックの色を隠せなかったのですが、
どんな道のりを経て、海を流れてきたかを想像すると、
なんだか世界って広いけれども、近いんだなぁ、としみじみ感じます。
日本海には、もう何でもアリの捨て放題のゴミと漂流物の山でした。
それこそ、重要な遺産、埋没林の周辺であるにも関わらず、
海外からのゴミの漂流物も山ほど。
福島第一原発から太平洋に流れでた放射性物質が旅をして、
アメリカ大陸に流れつくのが2013年の春頃と予測されており、
オセアニアの海には、日本を含めた北半球からのゴミに囲まれた島があったり、
海は全ての国をつないでいます。
海外に行くと時差があったり、言葉や文化が違ったり、
船や飛行機に乗らなくてはいけないので、遠いイメージがありますが、
地球は全て海で繋がっており、なんだか遠くて近いものなんだなと感じる瞬間です。
日本を離れ、海外に住むとい事は、一大決心に違いはありませんが、
長い人生の中のたったの半年間や1年間程度のもの。
人生の中のたったの1%、2%の出来事ですが、
そのわずかな1%が大きな成長を与えてくれるものとなる事もあります。
大きな地球からすれば、小さな小さな日本という国。
長い人生からしたら、たったのわずか数パーセント。
さぁて、目先だけを見ているだけでなく、物事を大きく大きく考えて、
今やれる事をやってみる!っていうのはどうでしょうか?
■一度海外に出てみれば、急に日本と海外との距離が近く感じる事があり、それと同じに外国人と自分との距離も一気に縮まります。これからのグローバル社会には必要不可欠な“感覚”かもしれませんね。
[symple_testimonial by=”宮坂大智”]
番外編、楽しんでいただけましたか?
来週はまた田舎に暮らす人、暮らした人のインタビューに戻ります。
コウダイさんに留学を相談したいという方は、下記ウェブサイトをご覧ください!
ア フォーリーフ海外留学NPO
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